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民法債権法の基礎から実務者レベルまで

【民法検定】民法債権法務士認定試験

一般財団法人 全日本情報学習振興協会
法学検定実行委員会




民法債権法務士認定試験
令和3年3月7日(日)開催

申込期間
お申し込みは令和2年10月13日からになります。
試験時間
10時00分~12時45分
開催会場
東京・名古屋・大阪・福岡
受験料
15,000円(税抜)

ビジネス社会の取引の基本を学習する

本検定は、取引社会を支える最も基本的な法的 基礎である民法の債権関係の規定について、企業や団体の実務担当者の実践的な知識を認定します。

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サンプル問題で出題傾向と難易度感を掴んでください

【サンプル問題】

民法債権法務士認定試験は、改正民法に対応した問題を出題いたしますので、改正民法を前提にして解答をしてください。





問題1~10差し替え【令和元年12月13日UP】 NEW!


問題1.
法定利率に関する以下のアからエまでの記述のうち、誤っているものを1つ選びなさい。
ア.利息を生ずべき債権について別段の意思表示がないときは、その利率は、その利息が生じた最初の時点における法定利率が適用される。
イ.改正民法の施行時(2020年4月1日)における法定利率は年3%であり、法定利率は、法務省令で定めるところにより、3年を一期とし、一期ごとに変動するという変動制を採用することとしている。
ウ.不法行為による損害賠償請求において逸失利益などの損害賠償の額を定める際の中間利息控除については、法定利率は適用されず、改正前と同様、年5%の固定制を採用することとしている。
エ.商事法定利率は廃止され、商行為によって生じた債務についても、民法に規定する法定利率が適用される。

問題1.正解 ウ 法定利率(改正民法に対応した問題)

2017年5月に成立した「民法の一部を改正する法律」が2020年4月1日から施行される。これにより、法定利率に関する規定が改正された。本問は、この法定利率(404条)に関する理解を問うものである。

ア.正しい。利息を生ずべき債権について別段の意思表示がないときは、その利率は、その利息が生じた最初の時点における法定利率による(404条1項)。従って、本記述は正しい。
イ.正しい。改正民法の施行時(2020年4月1日)における法定利率は年3%であり(404条2項)、法定利率は、法務省令で定めるところにより、3年を一期とし、一期ごとに変動するという変動制を採用することとしている(404条3項)。従って、本記述は正しい。
ウ.誤 り。将来において取得すべき利益(逸失利益など)についての損害賠償の額を定める場合において、その利益を取得すべき時までの利息相当額を控除することを中間利息控除といい、この中間利息控除には、その損害賠償の請求権が生じた時点における法定利率が適用される(417条の2第1項)。この規定は、不法行為による損害賠償にも適用される(722条1項)。従って、本記述は誤っている。
エ.正しい。改正前においては民事法定利率(改正前は年5%)と商事法定利率(年6%)があったが、商事法定利率は廃止されることになった(商法514条の削除)。よって、商行為によって生じた債務についても、民法に規定する法定利率が適用される(民法404条1項)。従って、本記述は正しい。

問題2.
保証債務に関する以下のアからエまでの記述のうち、誤っているものを1つ選びなさい。
ア.保証契約は、債権者と保証人との合意が書面でされることによって成立する要式の片務・無償契約である。
イ.保証人が個人のときも法人のときも、保証人が主たる債務者の委託を受けて保証をした場合において、保証人の請求があったときは、債権者は、保証人に対し、遅滞なく、主たる債務の履行状況に関する法定事項に関する情報を提供しなければならない。
ウ.保証人が個人のときも法人のときも、主たる債務者が期限の利益を有する場合において、その利益を喪失したときは、債権者は、保証人に対し、その利益の喪失を知った時から2か月以内に、その旨を通知しなければならない。
エ.保証人が主たる債務者の委託を受けて保証をした場合において、主たる債務者に代わって弁済その他自己の財産をもって債務を消滅させる行為(債務の消滅行為)をしたときは、その保証人は、主たる債務者に対し、そのために支出した財産の額(その財産の額がその債務の消滅行為によって消滅した主たる債務の額を超える場合にあっては、その消滅した額)の求償権を有する。

問題2.正解:ウ 保証債務(改正民法に対応した問題)

2017年5月に成立した「民法の一部を改正する法律」が2020年4月1日から施行される。これにより、保証債務に関する規定が改正された。本問は、この保証債務(446条以下)に関する理解を問うものである。

ア.正しい。保証契約は、債権者と保証人との合意が書面でされることによって成立する要式の片務・無償契約である(446条2項・3項)。従って、本記述は正しい。
イ.正しい。個人保証・法人保証を問わず、保証人が主たる債務者の委託を受けて保証をした場合において、保証人の請求があったときは、債権者は、保証人に対し、遅滞なく、主たる債務の元本及び主たる債務に関する利息、違約金、損害賠償その他その債務に従たる全てのものについての不履行の有無並びにこれらの残額及びそのうち弁済期が到来しているものの額に関する情報を提供しなければならない(458条の2)。この規定は、法人保証の場合にも適用される。従って、本記述は正しい。
ウ.誤 り。主たる債務者が期限の利益を有する場合において、その利益を喪失したときは、債権者は、保証人に対し、その利益の喪失を知った時から2か月以内に、その旨を通知しなければならない(458条の3第1項)。この規定は、法人保証の場合には適用がない(458条の3第3項)。従って、本記述は誤っている。
エ.正しい。保証人が主たる債務者の委託を受けて保証をした場合において、主たる債務者に代わって弁済その他自己の財産をもって債務を消滅させる行為(債務の消滅行為)をしたときは、その保証人は、主たる債務者に対し、そのために支出した財産の額(その財産の額がその債務の消滅行為によって消滅した主たる債務の額を超える場合にあっては、その消滅した額)の求償権を有する(459条1項)。従って、本記述は正しい。

問題3.
個人根保証契約に関する以下のアからエまでの記述のうち、誤っているものを1つ選びなさい。
ア.一定の範囲に属する不特定の債務を主たる債務とする保証契約を「根保証契約」といい、その保証人が法人でないものを「個人根保証契約」という。
イ.主たる債務の範囲に金銭の貸渡し又は手形の割引を受けることによって負担する債務が含まれている個人根保証契約においては、極度額を定めなければその効力を生じないが、不動産の賃借人が賃貸借契約に基づいて負担する債務の一切を個人が保証するという個人根保証契約は、これには当たらないことから、極度額を定めなくても効力が生じる。
ウ.主たる債務の範囲に金銭の貸渡し等によって負担する債務が含まれている個人根保証契約において、この元本確定期日が、個人根保証契約の締結の日から5年を経過する日より後の日と定められているときは、その元本確定期日の定めはその効力を生じないが、不動産の賃借人が賃貸借契約に基づいて負担する債務の一切を個人が保証するという個人根保証契約はこれには当たらず、根保証契約の締結の日から5年を経過する日より後の日を元本確定期日とすることができる。
エ.主たる債務の範囲に金銭の貸渡し等によって負担する債務が含まれている個人根保証契約において、主たる債務者が破産手続開始の決定を受けたことは元本確定事由とされているが、不動産の賃借人が賃貸借契約に基づいて負担する債務の一切を個人が保証するという個人根保証契約はこれには当たらず、主たる債務者が破産手続開始の決定を受けたことは元本確定事由とはされていない。

問題3.正解:イ 個人根保証契約(改正民法に対応した問題)

2017年5月に成立した「民法の一部を改正する法律」が2020年4月1日から施行される。これにより、改正前における「貸金等根保証契約」に関する規定は「個人根保証契約」に改正された。一定の範囲に属する不特定の債務を主たる債務とする保証契約を「根保証契約」といい、その保証人が法人でないものを「個人根保証契約」という(465条の2第1項)。本問は、この個人根保証契約(465条の2以下)に関する理解を問うものである。

ア.正しい。一定の範囲に属する不特定の債務を主たる債務とする保証契約を「根保証契約」といい、その保証人が法人でないものを「個人根保証契約」という(465条の2第1項)。従って、本記述は正しい。
イ.誤 り。個人根保証契約における保証人は、主たる債務の元本、主たる債務に関する利息、違約金、損害賠償その他その債務に従たる全てのもの及びその保証債務について約定された違約金又は損害賠償の額について、その全部に係る極度額を限度として、その履行をする責任を負う(465条の2第1項)。改正前においては、主たる債務の範囲に金銭の貸渡し又は手形の割引を受けることによって負担する債務が含まれている場合、極度額を定めなければその効力を生じないものとされていたが、改正後においては、主たる債務の範囲に金銭の貸渡し又は手形の割引を受けることによって負担する債務が含まれている場合に限らず、すべての個人根保証契約について、極度額を定めなければその効力を生じないものとされている(465条の2第2項)。よって、賃貸借契約の賃借人の債務についての根保証契約をする場合であっても、これが個人根保証契約であれば、極度額を定めなければその効力を生じない。従って、本記述は誤っている。
ウ.正しい。個人根保証契約であってその主たる債務の範囲に金銭の貸渡し又は手形の割引を受けることによって負担する債務(貸金等債務)が含まれるもの(個人貸金等根保証契約)において主たる債務の元本の確定すべき期日(元本確定期日)の定めがある場合において、その元本確定期日がその個人貸金等根保証契約の締結の日から5年を経過する日より後の日と定められているときは、その元本確定期日の定めは、その効力を生じない(465条の3第1項)。この規定は、主たる債務の範囲に貸金等債務が含まれない根保証契約については適用がないため、賃貸借契約の賃借人の債務についての根保証契約をする場合には、根保証契約の締結の日から5年を経過する日より後の日を元本確定期日とすることができる。従って、本記述は正しい。
エ.正しい。すべての個人根保証契約において、債権者が、保証人の財産について、金銭の支払を目的とする債権についての強制執行又は担保権の実行を申し立てたとき(ただし、強制執行又は担保権の実行の手続の開始があったときに限る。)は、元本確定事由とされている(465条の4第1項1号)。保証人が破産手続開始の決定を受けたとき(465条の4第1項2号)、主たる債務者又は保証人が死亡したとき(465条の4第1項3号)も同様である。 また、個人根保証契約であってその主たる債務の範囲に金銭の貸渡し又は手形の割引を受けることによって負担する債務(貸金等債務)が含まれるもの(個人貸金等根保証契約)においては、債権者が、主たる債務者の財産について、金銭の支払を目的とする債権についての強制執行又は担保権の実行を申し立てたとき(ただし、強制執行又は担保権の実行の手続の開始があったときに限る。)は、元本確定事由とされている(465条の4第2項1号)。主たる債務者が破産手続開始の決定を受けたときも同様である(465条の4第2項2号)。よって、賃貸借契約の賃借人の債務についての根保証契約をした場合、465条の4第2項2号は適用されないことから、主たる債務者が破産手続開始の決定を受けたことは、元本確定事由とはされていない。従って、本記述は正しい。

問題4.
債権譲渡に関する以下のアからエまでの記述のうち、誤っているものを1つ選びなさい。
ア.改正民法においては、将来債権の譲渡が可能であることを明らかにする規定が新設されている。
イ.譲渡制限特約が付されている債権が、その譲渡制限特約について悪意又は重過失のある譲受人に譲渡された場合、当該譲受人は、債務者が債務を履行しないときは相当の期間を定めて譲渡人への履行の催告をし、債務者がその期間内に履行をしないときは、債務者は、当該譲受人からの履行請求を拒むことはできない。
ウ.譲渡制限特約が付されている金銭債権が譲渡された場合、債務者は、譲受人がその譲渡制限特約について悪意の場合に限り、その債権の全額に相当する金銭を債務の履行地の供託所に供託することができる。
エ.譲渡制限特約が付されている預貯金債権が譲渡された場合、その譲渡制限特約について悪意又は重過失ある譲受人との関係では、当該債権譲渡は無効となる。

問題4.正解:ウ 債権譲渡(改正民法に対応した問題)

2017年5月に成立した「民法の一部を改正する法律」が2020年4月1日から施行される。これにより、債権譲渡に関する規定が改正された。本問は、この債権譲渡(466条以下)に関する理解を問うものである。

ア.正しい。債権の譲渡は、その意思表示の時に債権が現に発生していることを要しない(466条の6第1項)。この規定は、将来債権の譲渡が可能であることを明らかにするものであり、改正民法において新設されたものである。従って、本記述は正しい。
イ.正しい。譲渡制限特約が付されている債権が、その譲渡制限特約について悪意又は重過失のある譲受人に譲渡された場合、債務者が債務を履行しないときは当該譲受人が相当の期間を定めて譲渡人への履行の催告をし、その期間内に履行がないときは、その債務者については、当該譲受人に対して、その債務の履行を拒むことはできない(466条4項)。従って、本記述は正しい。
ウ.誤 り。債務者は、譲渡制限の意思表示がされた金銭の給付を目的とする債権が譲渡されたときは、その債権の全額に相当する金銭を債務の履行地(債務の履行地が債権者の現在の住所により定まる場合にあっては、譲渡人の現在の住所を含む。)の供託所に供託することができる(466条の2第1項)。この規定は、譲受人がその譲渡制限特約についての善意・悪意に関係なく、適用される。従って、本記述は誤っている。
エ.正しい。当事者が債権の譲渡を禁止し、又は制限する旨の意思表示(譲渡制限の意思表示)をしたときであっても、債権の譲渡は、その効力を妨げられない(466条2項)。この場合には、譲渡制限の意思表示がされたことを知り、又は重大な過失によって知らなかった譲受人その他の第三者に対しては、債務者は、その債務の履行を拒むことができ、かつ、譲渡人に対する弁済その他の債務を消滅させる事由をもってその第三者に対抗することができる(466条3項)。もっとも、この466条2項の規定にかかわらず、預金口座又は貯金口座に係る預金又は貯金に係る債権(預貯金債権)について当事者がした譲渡制限の意思表示は、その譲渡制限の意思表示がされたことを知り、又は重大な過失によって知らなかった譲受人その他の第三者に対抗することができる(466条の5第1項)。よって、預貯金債権の譲渡がなされた場合、その債権に譲渡制限特約が付されているときは、その譲渡制限特約について悪意又は重過失ある譲受人との関係では無効となる。従って、本記述は正しい。

問題5.
定型約款に関する以下のアからエまでの記述のうち、誤っているものを1つ選びなさい。
ア.「定型約款」とは、定型取引において、契約の内容とすることを目的としてその特定の者により準備された条項の総体のことをいい、改正後の民法における「定型約款」に関する規律は、約款一般に妥当する準則を扱うものではない。
イ.「定型取引合意」とは、定型取引を行うことの合意のことをいい、定型取引合意をした者が定型約款を契約の内容とする旨の合意をしたときは、定型約款の個別の条項についても合意をしたものとみなされる。
ウ.「定型約款準備者」とは、定型約款を準備した者のことをいい、定型取引を行い、又は行おうとする定型約款準備者は、定型取引合意の前又は定型取引合意の後相当の期間内に相手方から請求があった場合には、遅滞なく、相当な方法でその定型約款の内容を示さなければならない。
エ.定型約款準備者は、一定の要件を備えた場合、定型約款の変更をすることができるが、変更後の定型約款の条項について、個別に相手方と合意をしなければ、契約の内容を変更する効力は生じない。

問題5.正解:エ 定型約款(改正民法に対応した問題)

2017年5月に成立した「民法の一部を改正する法律」が2020年4月1日から施行される。これにより、定型約款に関する規定が新設された。本問は、この定型約款(548条の2以下)に関する理解を問うものである。

ア.正しい。「定型約款」とは、定型取引において「契約の内容とすることを目的としてその特定の者により準備された条項の総体」をいう。定型約款は、(1)「定型取引」に用いられるものであること、(2)契約の内容とすることを目的として準備されたものであること、(3)当該定型取引の当事者の一方により準備されたものであること、以上のすべての要件を満たすものである(548条の2第1項)。改正後の民法における「定型約款」に関する規律は、約款一般に妥当する準則を扱うものではない。従って、本記述は正しい。
イ.正しい。「定型取引合意」とは、定型取引を行うことの合意のことをいい、定型取引合意をした者が定型約款を契約の内容とする旨の合意をしたときは、定型約款の個別の条項についても合意をしたものとみなされる(548条の2第1項1号)。従って、本記述は正しい。
ウ.正しい。「定型約款準備者」とは、定型約款を準備した者のことをいい(548条の2第1項2号)、定型取引を行い、又は行おうとする定型約款準備者は、定型取引合意の前又は定型取引合意の後相当の期間内に相手方から請求があった場合には、遅滞なく、相当な方法でその定型約款の内容を示さなければならない(548条の3第1項)。従って、本記述は正しい。
エ.誤 り。定型約款準備者は、548条の4に掲げる場合(1号は、相手方の一般の利益に適合するとき、2号は、契約をした目的に反せず、かつ、変更の必要性、変更後の内容の相当性、この条の規定により定型約款の変更をすることがある旨の定めの有無及びその内容その他の変更に係る事情に照らして合理的なものであるとき、と規定している)には、定型約款の変更をすることにより、変更後の定型約款の条項について合意があったものとみなし、個別に相手方と合意をすることなく契約の内容を変更することができる(548条の4第1項)。従って、本記述は誤っている。

問題6.
以下の事例に関する以下のアからエまでの記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。

A社は、B社の工場で製造しているパソコンを、B社から20台購入する契約を結んだ。しかし、落雷によりB社の工場が全焼し、パソコンは納期を過ぎてもA社に納品されなかった。工場の復旧の目途は立っていない。A社は、パソコンが納品されないことにより業務に支障が生じた。


ア.B社のパソコンの引渡債務は履行不能となっているが、これはB社の責めに帰することができない事由によるものであるから、A社は契約を解除して代金支払義務を免れることはできない。
イ.B社のパソコンの引渡債務は履行不能となっているが、これはB社の責めに帰することができない事由によるものであるから、A社はB社に対して損害賠償請求をすることはできない。
ウ.上記の事例において、パソコン10台がA社に納品された後に、落雷によりB社の工場が全焼し、残り10台が納品されなかった場合、これはB社の責めに帰することができない事由によるものであるから、A社はB社に対して代金減額をすることはできない。
エ.上記の事例において、パソコン10台がA社に納品された後に、落雷によりB社の工場が全焼し、残り10台が納品されなかった場合、これはB社の責めに帰することができない事由によるものであるから、A社はB社に対して、残り10台のパソコンを当該工場以外から調達して引き渡すよう請求することはできない。

問題6.正解:イ 契約解除・売買契約において売主が負う責任等(改正民法に対応した問題)

2017年5月に成立した「民法の一部を改正する法律」が2020年4月1日から施行される。これにより、契約解除や売買契約において売主が負う責任に関する規定が改正された。本問は、この契約解除(541条以下)や売買契約において売主が負う責任(561条以下)などに関する理解を問うものである。

ア.誤 り。売主に帰責事由がなくても、買主は契約を解除することができる(564条、542条)。従って、本記述は誤っている。
イ.正しい。売主に帰責事由がない場合、買主は損害賠償請求をすることはできない(564条、415条1項ただし書)。なお、債務者の帰責事由は、法改正により「その債務の不履行が契約その他の債務の発生原因及び取引上の社会通念に照らして債務者の責めに帰することができない事由」と規定されている。従って、本記述は正しい。
ウ.誤 り。売主に帰責事由がなくても、買主は代金減額請求をすることができる(563条)。従って、本記述は誤っている。
エ.誤 り。売主に帰責事由がなくても、買主は追完請求をすることができる(562条)。よって、残り10台のパソコンを当該工場以外から調達して引き渡すよう請求することができる。従って、本記述は誤っている。

問題7.
消費貸借に関する以下のアからエまでの記述のうち、誤っているものを1つ選びなさい。
ア.消費貸借について改正民法は、「要物契約としての消費貸借」と「諾成的消費貸借」を規定しており、このうち諾成的消費貸借が成立するためには書面ですることを必要としている。
イ.諾成的消費貸借の借主は、貸主から金銭その他の物を受け取るまで、契約の解除をすることができるが、この契約の解除によって貸主が損害を受けたときは、借主に対し、その賠償を請求することができる。
ウ.消費貸借において、貸主は、特約がなければ、借主に対して利息を請求することができないが、利息の特約があるときは、貸主は、借主が金銭その他の物を受け取った日以後の利息を請求することができる。
エ.消費貸借において、借主は、返還時期の定めをしなかった場合に限り、いつでも返還をすることができる。

問題7.正解:エ 消費貸借(改正民法に対応した問題)

2017年5月に成立した「民法の一部を改正する法律」が2020年4月1日から施行される。これにより、消費貸借に関する規定が改正された。本問は、この消費貸借(587条以下)に関する理解を問うものである。

ア.正しい。消費貸借は、当事者の一方が種類、品質及び数量の同じ物をもって返還をすることを約して相手方から金銭その他の物を受け取ることによって、その効力を生ずる(587条)。また、書面でする消費貸借は、当事者の一方が金銭その他の物を引き渡すことを約し、相手方がその受け取った物と種類、品質及び数量の同じ物をもって返還をすることを約することによって、その効力を生ずる(587条の2第1項)。すなわち、要物契約としての消費貸借(587条)と、要式契約である諾成的消費貸借(587条の2第1項)を、改正民法は規定している。従って、本記述は正しい。
イ.正しい。諾成的消費貸借の借主は、貸主から金銭その他の物を受け取るまで、契約の解除をすることができる。この場合において、貸主は、その契約の解除によって損害を受けたときは、借主に対し、その賠償を請求することができる(587条の2第2項)。従って、本記述は正しい。
ウ.正しい。消費貸借において、貸主は、特約がなければ、借主に対して利息を請求することができない(589条1項)。特約があるときは、貸主は、借主が金銭その他の物を受け取った日以後の利息を請求することができる(589条2項)。従って、本記述は正しい。
エ.誤 り。消費貸借の借主は、返還の時期の定めの有無にかかわらず、いつでも返還をすることができる(591条2項)。改正により「返還の時期の定めの有無にかかわらず」という文言が追加された。従って、本記述は誤っている。
なお、消費貸借は、当事者が返還の時期を定めた場合において、貸主は、借主がその時期の前に返還をしたことによって損害を受けたときは、借主に対し、その賠償を請求することができる(591条3項)。

問題8.
賃貸借契約に関する以下のアからエまでの記述のうち、誤っているものを1つ選びなさい。
ア.賃貸借の存続期間は50年を超えることができず、契約でこれより長い期間を定めたときであってもその期間は50年に短縮される。
イ.賃借人が賃貸人に対して賃借物の修繕が必要である旨を通知し、又は賃貸人がその旨を知ったにもかかわらず、賃貸人が相当の期間内に必要な修繕をしないとき、賃借人は、その修繕をすることができる。
ウ.賃貸借契約が終了したとき、賃借人は、賃借物を賃貸人に返還する義務を負い、その賃借物に経年変化により生じた損傷があるのであれば、賃借人は、その損傷を原状に復する義務を負う。
エ.改正民法では敷金に関する規定が新設され、敷金とは、いかなる名目によるかを問わず、賃料債務その他の賃貸借に基づいて生ずる賃借人の賃貸人に対する金銭の給付を目的とする債務を担保する目的で、賃借人が賃貸人に交付する金銭をいうと定義されている。

問題8.正解:ウ 賃貸借契約(改正民法に対応した問題)

2017年5月に成立した「民法の一部を改正する法律」が2020年4月1日から施行される。これにより、賃貸借契約に関する規定が改正された。本問は、この賃貸借契約(601条以下)に関する理解を問うものである。

ア.正しい。賃貸借の存続期間は、50年を超えることができない。契約でこれより長い期間を定めたときであっても、その期間は、50年とする(604条1項)。改正前は20年であったが、50年に延長されている。従って、本記述は正しい。
イ.正しい。賃貸人は、賃貸物の使用及び収益に必要な修繕をする義務を負う(606条1項)。そして、賃借人が賃貸人に、賃借物の修繕が必要である旨を通知し、又は賃貸人がその旨を知ったにもかかわらず、賃貸人が相当の期間内に必要な修繕をしないとき、賃借人は、その修繕をすることができる(607条の2第1号)。また、賃借物の修繕が必要であり、急迫の事情があるときも、賃借人は、その修繕をすることができる(607条の2第2号)。従って、本記述は正しい。
ウ.誤 り。賃借人は、賃借物を受け取った後にこれに生じた損傷(通常の使用及び収益によって生じた賃借物の損耗並びに賃借物の経年変化を除く。)がある場合において、賃貸借が終了したときは、その損傷を原状に復する義務を負う(621条)。すなわち、「通常の使用及び収益によって生じた賃借物の損耗」及び「賃借物の経年変化」については、原状回復の対象とはされていない。従って、本記述は誤っている。
エ.正しい。敷金とは、いかなる名目によるかを問わず、賃料債務その他の賃貸借に基づいて生ずる賃借人の賃貸人に対する金銭の給付を目的とする債務を担保する目的で、賃借人が賃貸人に交付する金銭をいう(622条の2第1項括弧書)。改正民法では敷金に関する規定が新設され、その中で敷金が定義されている。従って、本記述は正しい。

問題9.
以下の事例に関する以下のアからエまでの記述のうち、誤っているものを1つ選びなさい。

Aは、A所有の建物をBに対して賃貸しており、Bがそこに居住していたところ、AはC(第三者)に対して当該建物を売却した。


ア.この事例において、当該建物の所有者はCであることから、CはBに対して所有権に基づく当該建物の明渡請求をすることができる。
イ.この事例において、当該建物の賃貸人たる地位はCに移転している。
ウ.この事例において、CがBに対して賃料を請求するためには、Cへの当該建物の所有権移転登記が必要である。
エ.この事例において、AとCの間で当該建物の賃貸人たる地位をAに留保する旨の合意をし、かつ、当該建物をCがAに賃貸するとの合意をしたときは、賃貸人たる地位をAに留保することができる。

問題9.正解:ア 賃貸不動産と第三者(改正民法に対応した問題)

2017年5月に成立した「民法の一部を改正する法律」が2020年4月1日から施行される。これにより、賃貸不動産と第三者に関する規定が改正された。本問は、この賃貸不動産と第三者(605条以下)に関する理解を問うものである。

ア.誤 り。AはCに対して建物を売却していることから、当該建物の所有権はCに移転している。もっとも、B(賃借人)は当該建物に居住していることから、その後に当該建物について所有権を取得した者に対抗することができる(借地借家法31条1項)。よって、BはCに対抗することができることから、CはBに対して所有権に基づく当該建物の明渡請求をすることはできない。従って、本記述は誤っている。
イ.正しい。Bは当該建物に居住しており、借地借家法31条の規定による賃貸借の対抗要件を備えていることから、当該建物が譲渡された場合における当該建物の賃貸人たる地位は、当該建物の譲受人たるCに移転する(605条の2第1項)。従って、本記述は正しい。
ウ.正しい。605条の2第1項の規定により当該建物の賃貸人たる地位が移転する場合、譲受人は、当該建物について所有権移転登記をしなければ、賃貸人たる地位の移転をもって当該建物の賃借人に対抗することができない(605条の2第3項)。よって、Cは、当該建物について所有権移転登記をしなければ、賃貸人たる地位の移転をもってBに対抗することができない。CがBに対して賃料を請求するためには、Cへの当該建物の所有権移転登記が必要である。従って、本記述は正しい。
エ.正しい。譲渡人(A)と譲受人(C)の間で当該建物の賃貸人たる地位を譲渡人(A)に留保する旨の合意をし、かつ、当該建物を譲受人(C)が譲渡人(A)に賃貸するとの合意をしたときは、賃貸人たる地位は譲受人(C)に移転しない(605条の2第2項前段)。よって、賃貸人たる地位を譲渡人(A)に留保することができる。従って、本記述は正しい。

問題10.
損害賠償請求権の消滅時効に関する以下のアからエまでの記述のうち、誤っているものを1つ選びなさい。
ア.人の生命又は身体を害する不法行為による損害賠償請求権は、被害者又はその法定代理人が損害及び加害者を知った時から「5年間」行使しないとき、又は、不法行為の時から「20年間」行使しないとき、時効によって消滅する。
イ.人の生命又は身体を害するもの以外の不法行為による損害賠償請求権は、被害者又はその法定代理人が損害及び加害者を知った時から「3年間」行使しないとき、又は、不法行為の時から「10年間」行使しないとき、時効によって消滅する。
ウ.人の生命又は身体の侵害による債務不履行に基づく損害賠償請求権は、債権者が権利を行使することができることを知った時から「5年間」行使しないとき、又は、権利を行使することができる時から「20年間」行使しないとき、時効によって消滅する。
エ.人の生命又は身体の侵害によるもの以外の債務不履行に基づく損害賠償請求権は、債権者が権利を行使することができることを知った時から「5年間」行使しないとき、又は、権利を行使することができる時から「10年間」行使しないとき、時効によって消滅する。

問題10.正解:イ 損害賠償請求権の消滅時効(改正民法に対応した問題)

2017年5月に成立した「民法の一部を改正する法律」が2020年4月1日から施行される。これにより、損害賠償請求権の消滅時効に関する規定が改正された。本問は、この損害賠償請求権の消滅時効(724条、724条の2、166条1項、167条)に関する理解を問うものである。

ア.正しい。人の生命又は身体を害する不法行為による損害賠償請求権は、被害者又はその法定代理人が損害及び加害者を知った時から「5年間」行使しないとき、又は、不法行為の時から「20年間」行使しないとき、時効によって消滅する(724条の2、724条)。主観的起算点(被害者又はその法定代理人が損害及び加害者を知った時)からの消滅時効期間は、改正前は「3年間」であったところ、改正後においては、人の生命又は身体を害する不法行為によるものについては「5年間」に改正されている。従って、本記述は正しい。
イ.誤 り。人の生命又は身体を害するもの以外の不法行為による損害賠償請求権は、被害者又はその法定代理人が損害及び加害者を知った時から「3年間」行使しないとき、又は、不法行為の時から「20年間」行使しないとき、時効によって消滅する(724条)。人の生命又は身体を害するもの以外の不法行為による損害賠償請求権の時効期間については、改正されていない。従って、本記述は誤っている。
ウ.正しい。人の生命又は身体の侵害による債務不履行に基づく損害賠償請求権は、債権者が権利を行使することができることを知った時から「5年間」行使しないとき、又は、権利を行使することができる時から「20年間」行使しないとき、時効によって消滅する(167条、166条1項)。改正前においては、権利を行使することができる時から10年間であったところ、改正後においては、客観的起算点(権利を行使することができる時)からの消滅時効期間は、人の生命又は身体の侵害によるものについては「20年間」に改正され、さらに、主観的起算点からの消滅時効期間に関する規定(債権者が権利を行使することができることを知った時から5年間とする規定)が加わっている。従って、本記述は正しい。
エ.正しい。人の生命又は身体の侵害によるもの以外の債務不履行に基づく損害賠償請求権は、債権者が権利を行使することができることを知った時から「5年間」行使しないとき、又は、権利を行使することができる時から「10年間」行使しないとき、時効によって消滅する(166条1項)。改正前においては、権利を行使することができる時から10年間であったところ、改正後においては、主観的起算点からの消滅時効期間に関する規定(債権者が権利を行使することができることを知った時から5年間とする規定)が加わっている。従って、本記述は正しい。


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